アイズナー賞FAQ

ウィル・アイズナー・コミック・インダストリー・アワードは、コミック界の「アカデミー賞」と言われている。コミックの先駆者でありグラフィック・ノベル作家のウィル・アイズナーにちなんで名づけられたこの賞は、毎年コミコン・インターナショナルで開催される授賞式で、30以上の部門別に授与される：サンディエゴ

各部門の候補者は、毎年春にサンディエゴで開催される審査員団によって選出される。

審査員は毎年変わり、コミック業界のさまざまな側面を代表する6人で構成される。通常、コミック・クリエイター、評論家／レビュアー、グラフィック・ノベル図書館員、コミック小売業者、学者、そしてコミコン組織委員会のメンバーが含まれる。審査員は、コミコン・インターナショナル内の特別賞委員会によって選出される。この委員会は、さまざまな情報源からの意見を受け付けている。

1月上旬に応募要項が発表され、応募方法と予想される部門がリストアップされる。募集要項はアイズナー賞のウェブページでPDF形式で入手できるほか、出版社にもEメールで送付される。

印刷物は、前年の1月1日から12月31日の間に米国内で配布されたものでなければならない。オンライン作品は、同じ期間に初めて出版されたものでなければならない。

出版社は、各部門で5名までのノミネート作品を提出することができます。また、作品を自費出版しているクリエイターや、出版社が作品を提出していないと思われるクリエイターも推薦することができます。

いいえ、何部門に応募する場合でも、必要なのは各コミックや単行本1冊のみです。オンライン作品の場合、適切なURLを提供することは必須ですが、プリントアウトも審査員の役に立ちます。

Best Short Story
短編小説とは、アンソロジーや大きな作品の中の一編、あるいはネット上に掲載される作品のこと。(単発ではありません）。

Best Single Issue/One-Shot
作品は、小さなもの（16ページ）から48ページ以上のものまである。現在進行中のコミックの単行本は、独立したストーリーとして成立している場合のみ対象とする。

Best Continuing (Comic Book) Series
2024年に発行されたコミックが2冊以上あること。

Best Limited (Comic Book) Series
シリーズの半分以上が2024年に出版されたものであること。

最優秀新シリーズ賞
2024年から少なくとも2号が刊行されていること。この部門は継続的なコミックシリーズのみを対象とし、単行本シリーズやマンガシリーズは含まない。

早期読者向けベスト出版物（8歳まで）
コミック本やグラフィック・ノベルでもよい。

子供向けベスト出版物（9～12歳）
コミック本やグラフィック・ノベルでもよい。

ティーン（13～17歳）向けベスト出版物
コミック本やグラフィック・ノベルでもよい。

最優秀ユーモア出版物賞
このカテゴリーには、過去に出版されたもの（コミック・ストリップ集など）を含めることができ、単行本からグラフィック・ノベル、アーカイブ作品まで、さまざまなものが含まれる。

最優秀アンソロジー賞
この部門は、さまざまなクリエイターによる作品集を対象とするため、一人による作品集は含まれない。(一人の作家が複数のアーティストを起用することは可能）注：投稿レターには編集者を明記すること。

Best Reality-Based Work
この部門は、「現実にあった」ノンフィクションのみを対象とし、たまたま歴史的な時代を舞台にした作品や、何かを「題材にした」作品であってもフィクションの要素を含むものは対象としない。

Best Graphic Memoir
この部門は自伝的作品を対象とする。数年前にリアリティ・ベース部門から分離された。

Best Graphic Album-New
この部門は、通常「グラフィック・ノベル」と呼ばれる作品を主に対象とするが、例えば1人による短編小説集なども含まれる。作品の50％以上が新作で、50％以上がグラフィック・ストーリーテリング（散文や挿絵入りの散文とは異なる）であり、64ページ以上であること。

Best Graphic Album-Reprint
この部門は、過去20年以内に出版された資料の再版を対象とする。審査員は、オリジナル版に追加された素材やその他の「付加価値」があるかどうかを考慮する。

Best Adaptation from Another Medium
脚色は小説、映画、舞台、あるいは歌の歌詞でもよい。作品は直接の翻案である必要があり、「再映像化」や同じ「宇宙」を舞台とするものではなく、それ以外はすべて新しいものである必要がある。

Best U.S. Edition of International Material
2024年より前に他の国で出版されたものでも構わないが、2024年でなければならないのは米国版である。

Best U.S. Edition of International Material-Asia
このカテゴリーには、日本、韓国、インド、中国、その他アジアの作品が含まれる。

Best Archival Collection/Project-Strips
資料の少なくとも50％が20年以上前のものであること。

Best Archival Collection/Project-Comic Books
資料の50％以上が20年以上前のものであること。

Best Writer
これは、自分で絵を描かない作家のためのもの。コミックやグラフィック・ノベルが対象（ただし、学術作品やコミック関連書籍は対象外）。

Best Writer/Artist
これは "漫画家"、つまり自分の作品を書いたり描いたりするクリエイターのためのもの。

Best Penciller/Inker or Penciller/Inker Team
作家以外のアーティストが対象。

ベスト・ペインター／マルチメディア・アーティスト（インテリア・アート）
絵の具やマルチメディア（色鉛筆やインクとは異なる）を使ってアートを制作する人のための賞。

Best Cover Artist
これは複数の表紙を制作するアーティストのためのもので、コミックブックに限られる傾向がある。

ベスト・カラーリング
これは、すでにペン入れ／墨入れされた作品に加えるカラーリングのためのものである。

ベスト・レタリング
手書きでもコンピュータ・レタリングでもよい。

Best Comics-Related Periodical/Journalism
このカテゴリーには、印刷された定期刊行物とオンラインサイトの両方が含まれる。

Best Comics-Related Book
コミックスの歴史やクリエイターに関する本で、一般読者やファン向けのものを対象とする。

Best Academic/Scholarly Work
この部門は、学術的な読者を対象としたコミックに関する作品を対象とする。

最優秀出版デザイン賞
あらゆる印刷部門の書籍が対象となる。

出版社やクリエイターは、応募作品のカテゴリーを提案することができますが、審査員には最も適切なカテゴリーを決定する裁量権があります。毎年、いくつかのカテゴリーが追加され、他のカテゴリーが統合または削除されるため、最終的なカテゴリーリストはその年の出版パターンを反映したものとなる。

米国で配給されたものであること。これらの作品は、通常部門のすべてと、国際的な資料の米国版最優秀賞の特定部門の対象となる。

最優秀ウェブコミック賞の対象となる作品は、コミックブックやグラフィックノベルに匹敵するストーリー性や長さを持つ、ロングフォームの作品でなければならない。例えば、日刊紙のストリップのようなウェブコミックは対象外となる。最優秀デジタル・コミック部門の場合、オンライン作品はコミックブックまたはグラフィック・ノベルのフォーマットでなければならず、通常はpdfで提供される。デジタルコミックは、固有のURLを持っているか、ウェブコミックサイトの一部であるか、そうでなければ独立している必要があります（例えば、ブログの一部ではありません）。

投票対象は、コミックブック／グラフィックノベル／ウェブコミックのクリエイター（作家、アーティスト、漫画家、ペンシラー、インカー、レタラー、カラリスト、翻訳家）、全カテゴリーのノミネート者、コミックブック／グラフィックノベルの出版社および編集者、コミックの歴史家および教育者、グラフィックノベルの図書館員、コミック専門小売店のオーナーおよび経営者。ノミネート作品が決定すると（通常5月）、オンライン投票サイトで投票が開始され、登録した有権者が投票することができる。

受賞者はコミコン・インターナショナルのガラ・セレモニーで発表される：サンディエゴ授賞式はコミコンの金曜日の夜、ヒルトン・サンディエゴ・ベイフロントのインディゴ・ボールルームで開催される。

セレモニーは、コミコン4日間または金曜日のバッジをお持ちの方ならどなたでもご参加いただけます。また、Comic-Con Professionalのバッジをお持ちの方には特別席が用意されます。

はい、すべてのノミニー、プレゼンター、スポンサー、特別ゲストは、ボールルームの前方エリアにVIP席をご用意しております。授賞式への出席を希望されるノミニーは、事前にアイズナー賞事務局のジャッキー・エストラーダまでご連絡の上、VIP席をご予約ください。

スポンサーシップは、アイズナー賞プログラムへの支援を希望する企業であればどなたでもご利用いただけます。スポンサーシップに関する情報は、アイズナー賞の管理者であるジャッキー・エストラーダからEメールで入手することができる： jackie@comic-con.org

金曜日の夜、ボールルームに入場すると記念のプログラムがもらえます。ステージでは、コミック業界のトップクリエイターやコミック関連の著名人が各部門のノミネート作品を発表し、受賞者にトロフィーを手渡します。ステージ上のお祭りやノミネート作品は、美しいインディゴ・ボールルームの巨大スクリーンに映し出されます。興味のあるタイトルをメモしておけるよう、プログラムは必ず手元に置いておこう。アイズナー賞のほか、ラス・マニング最優秀新人賞、ウィル・アイズナー・スピリット・オブ・コミックス・リテイラー賞、ボブ・クランペット人道主義賞、ビル・フィンガー賞の授賞式も行われる。ボールルームの内外にはノーホストバーが用意されており、アワード終了後は、ボールルームのホワイエで開催されるアフターパーティーでコミック業界の偉人たちと交流することができる。

ノミネートされた作品はすべて、マンチェスター・グランド・ハイアット・ホテルのアートショーに展示される。

2023年からは、コミック史の専門家である別の審査員グループが、自動的に選出される候補者と、投票によって選出される候補者を選んでいる。審査員が選ぶ候補者には、コミックスの青銅器時代、黄金時代、銀器時代の重要人物、国際的なクリエイター、新聞漫画家、アンダーグラウンド・コミックスのクリエイターなどが含まれる。また、コミック関係者の投票により、審査員が16名の候補者を選出し、上位4名が殿堂入りを果たす。殿堂入りセレモニーは、コミコンの金曜日の朝にコンベンションセンターで開催される。